世界的な防衛費増加の恩恵を受ける上で、RTX Corpほど有利な立場にある企業は少ない。Raytheon(レイセオン)を傘下に持つ同社は、世界最大の航空宇宙・防衛関連企業である。
RTXは先日、2025年第3四半期の決算1を発表し、全体として非常に好調な内容だった。売上高、一株当たり利益(EPS)ともに市場予想を上回り、通期ガイダンスも引き上げられた。この決算内容の上振れとガイダンス引き上げはウォール街で好感され、複数の証券会社が同社株の目標株価を引き上げた。
好調な第3四半期決算
第3四半期、RTXの売上高は225億ドルで前年同期比12%増となり、コンセンサス予想2の213億ドルを大きく上回った。調整後EPSは1.70ドルで前年同期比17%増となり、アナリスト予想の1.41ドルを大幅に上回った。
同四半期のフリーキャッシュフローは40億ドルで、前年同期比104%増となった。これにより同社は29億ドルの債務を返済する一方、9億ドルを株主に還元した。
同四半期末時点で、同社の受注残高は2,510億ドルとなり、うち1,030億ドルが防衛関連だった。
防衛部門の受注量が増加
防衛セグメントであるRaytheonに注目すると、同四半期の売上高は70億ドルで前年同期比10%増となった。この成長は、Patriot(パトリオット)システムを含む地上・防空システムの受注増、および海軍関連プログラムの受注増によってもたらされた。
決算説明会で経営陣は、第3四半期に弾薬関連で80億ドル超の受注を獲得したと述べた。このうち21億ドルは空対空ミサイル「AMRAAM」の受注で、同プログラム30年の歴史の中で過去最大の受注となった3。
ガイダンスを引き上げ
今後の見通しについて、RTXは2025年の売上高・利益ガイダンスをともに引き上げた。調整後売上高は865億~870億ドル(従来847.5億~855億ドル)、調整後EPSは6.10~6.20ドル(従来5.80~5.95ドル)を見込んでいる。
目標株価の引き上げ
このガイダンス引き上げを受け、複数の証券会社が同社株の目標株価を引き上げた4。例えば、モルガン・スタンレーは目標株価を180ドルから215ドルに、Susquehannaは175ドルから205ドルにそれぞれ引き上げた。
この防衛関連株が現在180ドル近辺で取引されていることを踏まえると、これらの証券会社は中期的に大幅な上値余地があると見ていることになる。こうした強気なアナリストの見方を踏まえると、RTXは今後数ヶ月間、注目すべき銘柄と言えるかもしれない。
脚注:
1 RTX Newsroom, RTX Reports Q3 2025 Results, 2025年10月21日時点
2 CNBC, Defense companies raise 2025 outlooks on higher demand, 2025年10月21日時点
3 Investing.com, Earnings call transcript: RTX beats Q3 2025 forecasts, stock surges, 2025年10月21日時点
4 Investing.com, Rtx Corp (RTX), 2025年10月28日時点