
Palo Alto Networksの株価はここ数カ月低迷している。同サイバーセキュリティ企業が競合のCyberArkを250億ドルで買収する計画を発表したニュースを、投資家は好感しなかったようだ。しかし8月18日に発表された好調な2025会計年度第4四半期決算1により、株価は再び上昇トレンドに転じつつある。決算とガイダンスがいずれも市場予想を上回ったことを受け、ウォール街のアナリストは発表以降、PANW株の目標株価を相次いで引き上げている。
サイバーセキュリティ需要は依然として旺盛
2025会計年度第4四半期、Palo Alto Networksの売上高は前年比16%増の25.4億ドルとなり、コンセンサス予想の25.0億ドルを上回った。これまでの四半期と同様、成長を牽引したのは次世代セキュリティ事業で、年間経常収益(ARR)は前年比32%増の56億ドルとなった。
同四半期のNon-GAAPベース純利益は6億7,300万ドル(希薄化後EPS 0.95ドル)で、前年同期の5億2,220万ドル(EPS 0.75ドル)から増加した。このEPSはコンセンサス予想の0.88ドルを大きく上回った。

決算説明会で、会長兼CEOのNikesh Arora氏はサイバーセキュリティ需要が依然として強いと述べた。同氏によれば、顧客はクラウドおよびAIトランスフォーメーションの取り組みを安全に進める上でPalo Alto Networksを頼りにしているという。また、生成AIの普及により新たな複雑な攻撃対象領域が生まれていると指摘し、これを受けて同社は最近、顧客保護のための包括的AIセキュリティプラットフォーム「Prisma AIRS」を投入したと説明した。
市場予想を上回るガイダンス
ガイダンスについて、同社は2026会計年度第1四半期の売上高を24.5億ドルから24.7億ドル、EPSを0.88ドルから0.90ドルと見込んでいると発表した。アナリストは売上高24.3億ドル、EPS 0.85ドルを予想していた。
通期については、売上高104.8億ドルから105.3億ドル、EPS 3.75ドルから3.85ドルを見込んでいる。アナリスト予想は売上高104.3億ドル、EPS 3.67ドルだった。
目標株価の引き上げ相次ぐ
第4四半期決算発表以降、複数のウォール街の証券会社がPANW株の目標株価を引き上げ2ている。引き上げを行った主な証券会社は以下の通り。
Barclays:215ドル(従来210ドル)
BMO Capital:225ドル(従来217ドル)
Scotiabank:228ドル(従来225ドル)
Rosenblatt:225ドル(従来215ドル)
Deutsche Bank:235ドル(従来220ドル)
LSEGのデータによると、現在の目標株価の平均は212ドル3で、現在の株価を約16%上回る水準にある。これはアナリストが中期的な上値余地を見込んでいることを示唆している。
CyberArk買収がPalo Altoの事業基盤を強化
CyberArkとの買収案件に焦点を当てると、成立すれば大きな成果につながる可能性がある。Palo Alto NetworksのCEO、Nikesh Arora氏の戦略は、技術を自社開発するのではなく、業界最高水準の企業を買収し自社に統合することにある。同氏はCyberArkを、アイデンティティセキュリティとAIの分野で自社の遅れを取り戻す上で助けとなる、業界最高水準のサイバーセキュリティ企業とみている。同氏の見解では、Palo Alto NetworksとCyberArkの統合により、エージェント型アイデンティティのアクセス管理からランタイムにおけるAIアプリ・エージェントへのセキュリティポリシー適用まで、AIをエンドツーエンドで保護する業界随一のプラットフォームが生まれ、これにより同社は顧客にとっての「頼れるサイバーセキュリティ・パートナー」としての地位を強化できるという。
脚注:
1 Palo Alto Networks、Palo Alto Networks Reports Fiscal Fourth Quarter and Fiscal Year 2025 Financial Results、2025年8月18日時点
2 Investing.com、Palo Alto Networks Inc (PANW)、2025年8月20日時点
3 LSEG、2025年8月20日