11月19日(水)の取引終了後、AI半導体大手のNvidiaが2026会計年度第3四半期の決算を発表する予定だ。世界中の投資家が注視するこの決算は、テクノロジーセクターのみならず市場全体にも大きな影響を及ぼす可能性がある。
本稿では、アナリストが売上高・利益の数値および今後のガイダンスについて何に注目しているかを明らかにする。あわせて、Nvidiaの決算が好調・不調いずれであった場合の潜在的な影響についても考察する。
ウォール街による第3四半期予想
ここ数四半期、Nvidiaは売上高・利益ともに目覚ましい成長を遂げてきた。第3四半期についても、アナリストは再び驚異的な決算を予想している。
決算発表を前に、ウォール街が予想している内容は以下の通り:
売上高548億ドル、前年同期比(YoY)56%増1
調整後一株当たり利益(EPS)1.25ドル、前年同期比60%増1
データセンター部門の売上高486億ドル、前年同期比58%増2
第4四半期の売上高ガイダンス613億ドル1
なお、Nvidiaは2026会計年度第2四半期決算3において、第3四半期について以下のガイダンスを示していた:
売上高540億ドル(±2%)
データセンター部門売上高480億ドル超
粗利益率はGAAPベースで73.3%、non-GAAPベースで73.5%
注目すべき点として、前四半期比(QoQ)の成長率も重要な指標となる。前四半期比の成長が鈍化している場合、膨大な受注残高が緩和されつつあること、あるいは供給面の課題が続いていることを示唆している可能性がある。第2四半期のNvidiaの売上高は467億ドルで、前四半期比6%増だった。第2四半期の調整後EPSは1.04ドルで、前四半期比8%増だった。
注目すべき3つの重要ポイント
ヘッドラインの数字以外にも、決算発表および決算説明会において投資家が注目するとみられる論点がいくつか存在する。具体的には以下の通り:
Blackwell GPUの生産拡大:投資家は、NvidiaのBlackwell GB200 GPUの生産拡大に関する最新状況に注目するとみられる。Blackwellチップに対する旺盛な需要にどれだけ迅速に対応できるかについての経営陣のコメントは重要であり、製造面やサプライチェーン面での制約を示唆する兆候があれば、投資家心理に影響を与える可能性がある。
中国向け販売:第2四半期決算において、Nvidiaの第3四半期ガイダンスは中国向けH20の出荷をゼロと想定していた。中国向け販売が今後の同社の成長を押し上げる可能性があるため、投資家はこの点についてさらなる情報を求めているとみられる。
自動車・ロボティクス分野の成長:この事業分野には大きな成長余地があるため、投資家はその業績動向に強い関心を寄せるとみられる。前四半期の自動車関連売上高は5億8,600万ドルで、前年同期比69%増だった。
Nvidiaの決算がもたらし得る影響
Nvidiaの第3四半期決算が予想を上回り、同社GPUに対する旺盛な需要が示されれば、最近やや不安定になっている人工知能(AI)テーマ全体が勢いを取り戻す可能性がある。このシナリオでは、Broadcom、AMD、ASML、Taiwan Semiconductorといった他のAI関連銘柄や市場全体にも上昇の恩恵が及ぶ可能性がある。
一方、Nvidiaの決算が期待外れの内容であれば、AI関連銘柄では利益確定売りが出る可能性がある。また、S&P500やナスダック100といった主要指数における同社の圧倒的な存在感を踏まえると、同社の不振な決算が市場全体の弱含みにつながることも考えられる。
決算発表を前にしたNvidia株の状況
決算発表を前に、Nvidia株の年初来上昇率は約40%4に達している。相対力指数5(RSI)は50前後で推移しており、買われすぎでも売られすぎでもない水準にある。
バリュエーション面では、現在の株価は今会計年度の予想利益に対して約42倍、来年度の予想利益に対して約28倍の水準で取引されている6。目標株価の平均6は現在230ドルで、現在の株価を20%以上上回っている。
脚注:
1 Koyfin/S&P Capital IQ、2025年11月13日時点
2 IG、2025年11月11日時点
3 NVIDIA Newsroom、NVIDIA Announces Financial Results for Second Quarter Fiscal 2026、2025年8月27日時点
4 Google Finance、2025年11月13日時点
5 Guru Focus、NVDA (NVIDIA) 14-Day RSI: 46.41、2025年11月14日時点
6 LSEG、2025年11月13日時点