Nu Holdings株は近年、力強いパフォーマンスを見せている。2021年末の新規株式公開(IPO)以来、ラテンアメリカ最大のデジタル銀行であるNubankが顧客基盤を拡大し売上高を伸ばす中、株価は9ドルから16ドル近辺まで上昇した1。今後についても、ウォール街のアナリストはこのフィンテック銘柄にさらなる上値余地があるとみている。強気の見方が続く理由を見ていこう。
第3四半期決算は好調
Nu Holdingsが発表した2025年第3四半期の直近決算2からは、このデジタルバンキンググループが急速な拡大を続けていることが示された。当四半期の売上高は前年同期比39%増の過去最高42億ドル(予想38億ドル3)となり、純利益も同39%増の7億8,300万ドル(予想7億5,700万ドル)となった。
当四半期にNuは430万人の新規顧客を獲得し、顧客数の合計は1億2,700万人(前年同期比+16%)に達した。アクティブ率(月間アクティブ顧客数を総顧客数で除した数値)は83%となり、アクティブ顧客一人当たりの月間平均収益は13.4ドルとなり、前年同期の11.2ドルから増加した。
信用の質については、ブラジルの消費者向けクレジットポートフォリオにおけるNuの15-90日不良債権(NPL)比率(延滞15日から90日の与信残高を与信ポートフォリオ全体で除して算出)は4.2%となり、前年同期比・前四半期比ともに0.2ポイント低下した。90日超NPL比率は想定される季節性に沿って6.8%とわずかに上昇したものの、前年同期の7.2%からは低下した。
第3四半期決算資料の中で、David Vélez最高経営責任者(CEO)は、同社が顧客の銀行体験のあり方を再定義していると述べた。また、顧客向けサービスの向上のため、人工知能(AI)を自社プラットフォームに統合していることも明らかにした。

米国銀行免許の申請
Nuは現在、ブラジル、メキシコ、コロンビアで大きな成功を収めているが、将来的には米国での事業展開も目指している。9月末には、米国通貨監督庁(OCC)に国法銀行免許を申請したことを発表した4。この動きは、地域プラットフォームをグローバルモデルへと発展させることで将来的な国際展開の機会を模索するという同社の方針と合致するものだ。免許が取得できれば、同行は将来的に米国で預金口座、クレジットカード、貸付、デジタル資産カストディサービスの提供を計画しており、これが同社にとって新たな成長源となる可能性がある。
ウォール街によるNuの目標株価
Nubankの力強い成長を背景に、Nu株は現在比較的高いバリュエーションで取引されている。予想株価収益率(PER)は現在約28倍で、大半の伝統的な銀行5の水準を大きく上回っている。それでもアナリスト6はさらなる上値余地を見込んでおり、第3四半期決算の発表以降、複数の証券会社が18ドル以上の目標株価を発表している。現時点で最も高い目標株価はKeyBancとSusquehannaの19ドルで、現在の株価から約20%の上値余地を示唆している。
脚注:
1 Google Finance、2025年11月18日時点
2 NU Earnings Release Q3 2025、2025年11月13日時点
3 Reuters、Digital lender Nubank posts Q3 income beat, record profitability、2025年11月14日時点
4 NU Newsroom、Nubank Applies for U.S. National Bank Charter、2025年9月30日時点
5 Nasdaq、Nu Holdings Ltd. Class A Ordinary Shares (NU) Earnings、2025年11月18日時点
6 Investing.com、Nu Holdings Ltd (NU)、2025年11月18日時点