2月下旬、Square、Cash App、Tidalを傘下に持つフィンテック企業Blockは、AI活用による効率化を理由に人員の40%を削減する計画を発表した。これにより従業員数は約1万人から6,000人弱にまで減少する見通しだ。
当然ながら、この動きは同社の収益性を大幅に押し上げるとみられる。そのため、ウォール街のアナリストがXYZ株の目標株価を引き上げているのも驚くには当たらない。
よりスリムなフィンテック企業へ
Blockは第4四半期の株主向けレター1でこの人員削減を発表した。同レターの中でジャック・ドーシーCEOは、AIツールが企業の構築・運営のあり方を根本的に変えたと説明した。
ドーシー氏によれば、AIを活用することで、大幅に少人数のチームでもより多くのことを、より高いクオリティで行えるようになったという。また、今後1年以内に大半の企業が同様の結論に至り、同様の構造改革を行うと予想しているとも述べた。
ドーシー氏は、削減を段階的に行うのではなく、一度に大規模に実施することを選んだと述べた。同社はリストラ費用として4.5億〜5億ドルの負担を見込んでおり、そのほとんどは2026年第1四半期に前倒しで計上される見通しだ。
さらに同氏は、今後は「インテリジェンス」が会社全体の運営の核となり、意思決定、リスク管理、製品開発、顧客対応にAIを活用していくと述べた。また、同社は顧客が自社の機能基盤の上に直接独自の機能を構築できるモデルへと移行しつつあり、これによって顧客一人当たりに提供できる価値が大幅に高まるはずだとも語った。

好調な第4四半期決算
AIによる人員削減の話題を離れると、Blockの第4四半期決算は好調だった。同四半期の粗利益は前年同期比24%増の28.7億ドルとなった。内訳を見ると、Cash Appは前年同期比33%の成長を記録した。一方、Squareは7%の成長となった。
同四半期の営業利益は4.85億ドルで、2024年第4四半期の1,300万ドルから大幅に増加した。調整後希薄化EPSは0.65ドルで、前年の0.47ドルから上昇した。
通期では、粗利益は104億ドルとなり、前年比17%増。調整後希薄化EPSは2.37ドルで、2024年の3.37ドルから低下した。
ガイダンスについて、同社は2026年通期の粗利益目標を122億ドル、調整後希薄化EPS目標を3.66ドル(市場予想2の3.19ドルに対して)としている。これらの予想は、それぞれ18%、54%の成長に相当する。
Block株に対するウォール街の予想
同社の第4四半期決算および人員削減のニュース以降、複数のウォール街企業がXYZ株の目標株価3を引き上げている。
HSBC:70ドル→77ドル
Cantor Fitzgerald:70ドル→78ドル
TD Cowen:91ドル→95ドル
BofA Securities:75ドル→86ドル
現時点の平均目標株価は85ドルで、現在の株価を約30%上回っている。
なお、同社のバリュエーションは依然として低水準にある点も注目に値する。Blockの2026年EPS予想3.66ドルをもとにすると、予想PER(株価収益率)はわずか18倍にとどまる。
このバリュエーションと、アナリストの強気な目標株価を踏まえると、XYZは2026年に注目すべき銘柄の一つとなり得る。
脚注:
1 Block Q4 2025 Shareholder Letter, 2026年2月27日時点
2 finimize, Block Beat Earnings, Then Planned A 40% Workforce Cut, 2026年2月27日時点
3 Investing.com, Block Inc (XYZ), 2026年2月27日時点