
10月6日、AIチップ設計大手のAdvanced Micro Devices(AMD)は、ChatGPTを運営するOpenAIとの大型パートナーシップ1を発表した。このパートナーシップにより、AMDのInstinct GPUが、今後数年間にわたりAI大手であるOpenAIの事業拡大を支える次世代インフラを支えることになる。
この発表を受け、AMDの株価は急騰し、発表当日は24%高の203ドルで取引を終えた。しかし、ウォール街はこの半導体株にさらなる上昇余地があるとみているようだ。契約発表以降、多くの証券会社がAMDの目標株価を大幅に引き上げている。
AMDとOpenAIの契約を読み解く
この新契約のもと、OpenAIはAMDを中核的な戦略的コンピューティング・パートナーとし、段階的に6ギガワット分のAMD製GPUを導入していく。このパートナーシップはInstinct MI450シリーズのGPUから始まり、最初の1ギガワット分の導入は2026年後半に開始される予定で、その後AMDの将来世代のGPUへと拡大していく。
契約の一環として、AMDはOpenAIに対し、最大1億6,000万株のAMD株式を対象とするワラント(新株予約権)を発行した。これは特定のマイルストーン達成に応じて権利が確定する仕組みとなっている。最初のトランシェは最初の1ギガワット分の導入をもって権利確定し、追加のトランシェは購入規模が6ギガワットまで拡大するにつれて順次権利確定していく。
AMDのジーン・フー最高財務責任者(CFO)によると、この契約はAMDに「数百億ドル」規模の売上高をもたらし、非GAAPベースのEPSを「大幅に押し上げる」可能性が高いという。また、経営陣によれば、この契約による波及効果により、同社は今後4年間で1,000億ドル2を超える新規売上高を得られる可能性があるという。
OpenAI側にとっても、このパートナーシップはインフラ構築の加速につながる可能性があり、現在企業価値が5,000億ドルを超える同社が、高度なAIの恩恵をより速く誰もが享受できるようにする助けとなり得る。したがって、双方にとってメリットのある契約となる可能性がある。

AMD株の新たな目標株価
契約発表以降、ウォール街の多くのアナリストがAMDの目標株価を引き上げており3、このパートナーシップはAMDのAIチップおよびソフトウェアに対する大きな信任の表れであるとしている。新たなAMD株の目標株価は以下の表の通りである。

これらの目標株価の一部で注目すべきは、引き上げ幅の大きさだ。例えば、複数の証券会社が200ドル以下の水準から300ドルへと引き上げている。
こうしたアナリストの強気姿勢を踏まえると、AMDは今後数カ月間にわたり注目に値する銘柄と言えるかもしれない。
脚注:
1 OpenAI、AMD and OpenAI announce strategic partnership to deploy 6 gigawatts of AMD GPUs、2025年10月6日時点
2 Reuters、AMD signs AI chip-supply deal with OpenAI, shares surge over 34%、2025年10月6日時点
3 Investing.com、Advanced Micro Devices (AMD)、2025年10月7日時点